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おもてなし感 [あ行]

金曜日、羽田空港美術館ディスカバリーミュージアム(第二旅客ターミナル3階)に行きました。

モノレールに乗ったりと、羽田はアクセスにどうしても交通費がかさみがちなんだけど、
入場料無料と太っ腹な羽田空港美術館。
美術館はかなり小ぢんまりしている一室で、広くない(石切さんの宝物庫展と同じくらい)。

第19回企画展「徳川ミュージアム所蔵品精選 TOKUGAWA IEYASU 天下泰平の軌跡」
メインのお目当ては燭台切光忠でした。
フラッシュをたかなければ写真撮影もOKです。

燭台切光忠は、関東大震災で焼失したと思われていただけあって、
黒く煤けて独特の存在感。
刃文を写した古文書らしき文献も添えられていた。
美術館のポスターに、刀剣のポスターが貼ってあって、
燭台切光忠のかつての刃文を写した古文書の絵図面とよく似た写真の一振りが。
「光忠」とあったので、あぁかつては燭台切光忠もこんな感じだったんだろうなあ……と。
黒地に、水しぶきのあがった波のような白い刃文がひだをなして波打っていて、伊達で艶やか系。

ほかもいずれも「本当に結構なお道具をお持ちで……」
という徳川由来の所蔵品。
水戸の印籠とか。
くだんの印籠の元ネタの逸品かぁ。

羽田空港には、修学旅行生とおぼしき制服姿の高校生の団体が居て、
中には空港らしく荷物がカートだったりする姿もあり、
友人(高校時代からの友達)と、
「修学旅行に飛行機とは」
「ハイカラっすよね」
「わたしなんて京都と奈良」
「超、京都と奈良」

美術館を見終わって、
終点(つか始発)である第二旅客ターミナルから、
モノレールで2~3駅・浜松町寄りにある「羽田空港国際線ビル」で、いったん下車。

ここには展望台というよりもしろ展望バルコニーと言える、広々とした展望デッキがあって、
そこでしばらく国際線の飛行機の発着を眺めてました。
すっごい気持ちよかった。

次から次、一分毎くらいに飛行機が飛び立っていくので、
飛行機好きのわたしからすると、たまらない。
好物がパノラマで展開されてます。

自分が飛行機に乗る立場だと、
広いガラス窓越しに、飛行機が飛び立つのを見て待っているときは、わりとだるい。
また見送りに行くときには、自分も飛行機に乗って旅立ちたい熱があおられて、わりと凹む。

そういうしがらみや、時間的な焦りとか、荷物やお土産や天候の心配、一切から解放された状態で、
お天気な空っ風を浴びつつ能天気に発着を眺めるのは、爽快感がとてつもなかった。

ケータリング貨物で機内食を積載していたり、
到着した飛行機に、ボーディングブリッジの四角い蛇腹が伸びていって接続されたりだとか、
こまごまとした所も、俯瞰で眺めていると、いちいち新鮮。
風力発電の白い風車も見えました。
わたし、日本で生風車を見たの初めてだ。

昼下がりでしたが、日が短い。
日が落ちて暗くなってからも、離発着を眺めにデッキに出ました。
外なので夜はさすがに寒かったが、景色がぐんと変わってまた高揚した。
装飾イルミネーションの夜景とは違って、
ライトアップされた一種工業デザイン的な光彩の点滅がSF的ともいえるストイックな美しさ。

スカイツリーも東京タワーも遠くに一目瞭然で、
スカイツリーの、先端のとんがってるところから光線の矢を放っていくみたいなイルミネーションは、
良くも悪くも、おもちゃみたい。

一緒に行った友達は、最先端テクノロジーのガジェットとか好きなのに、
飛行機を乗り物として信用していないらしいのです。
「理屈ではわかっていても、感覚的に、あんな鉄の塊が空を飛ぶなんて……」
「なんでそこだけ原始人みたいなの!?」
そんな友人も、おもむろにスマフォを取り出して、カシャッ カシャッ
シャッターを切ってました。

ロングビーチに居た大学院時代、
車を運転して10分くらいのところにシールビーチという海岸があって、
9月10月と2か月間、わたしは毎日、雨の日も風の日も……(ロングビーチはその時期まず雨が降らないので、雨の日はほぼなかった)夕暮れ時の海岸線に行って、一人で日没を眺めに通ってたことがあります。
その時期、咳が止まらなったのだが、海風を浴びているときだけ、これがまったく出なくなるので。
なんかその時の感覚に近い広がりがありました、展望デッキ。
近くにあるなら毎日通いたい……。

この展望デッキは、鎌谷 悠希の漫画『少年ノート』4巻で、
ゆたか少年と、ウラジーミル少年が再会して、
歌をうたって駆けていくシーンの舞台でしょうか……?
(手元に漫画が無いんで、あやふやです)

羽田はいつ来ても清潔感にあふれ、
内装も色々と小洒落ていて、
おもてなし感満載。
モノレールからローカル駅(浜松町)に着いたとたんの落差がエグかった。